FC2ブログ
2015年03月07日 (土) | 編集 |
先週京都へ行った際、前回の京都旅行の際にも行った風俗博物館へ行ってきました。
今回も学芸員さんから色々な事を教えて頂いたので、忘れないようにイラストにしてみましたよ。
ただし、一週間経って既に記憶が曖昧です。
「これ違うよ」という箇所がありましたら、それは学芸員さんの説明のせいではなく、私の記憶力のせいです。
その点をご了承くださいませ。




十二単の着方レポート

モデルは「平安陰陽騒龍記」の弓弦でいきます。

1.まずは小袖(肌着)を着て、袴を穿きます。
12hitoe01a.png
認知度高いのは緋色だろうと思うので赤で塗りましたが、この色の袴を穿くのは既婚者のようです。

12hitoe01b.png
袴は、切断して横から見るとこんな感じになります。
裾がとっても長いですが、足は出しません。
踏みます。
踏んで歩きます。
「源氏物語」の桐壷の巻で、桐壷更衣に帝からお召しがあったのに、通路にウ●コ撒かれてて通れず、帝の元へ行けないってシーンがありましたね。
最初にあれ読んだ時(多分高校時代)に「飛び越えれば良いじゃん」とか思ってましたが、こんなんじゃ助走もできませんね。
そもそもこの時代の女性、跳んだり走ったりしないというか、できなかったっぽいですしね。
閑話休題。


2.単を着ます。
12hitoe02.png
この単の色も立場などによって変わるらしいです。


3.袿を着ます。
12hitoe03.png


4.袿を着ます。
12hitoe04.png


5.4を数回繰り返します。
袿の枚数は、極端な事を言えば2枚でも20枚でも、何枚でも良いのだそうです。
ただ、自由過ぎるルールでいつしか女性達が着る枚数を競いだし、みっともないレベルで着ぶくれてしまったので「ほどほどにしなさい」という事になったそうで。
最終的に、平均5枚で落ち着いたようです。
5枚の袿の事を「五衣」と言うらしい。
尚、袿は全部同じサイズです。
なので、重ね着するとどうしても下の着物が収まり切らず、はみ出してしまう。
それを利用したのが、襲の色目という事になります。
中には美しく見えるように計算しつくしてオーダーメイドする人もいたようですが、それだと重ね方を変えて着回す事ができなくなってしまうので、基本的には全て同じフリーサイズだったようですね。


6.袿の上に打衣を着ます。
12hitoe05.png


7.表着(うわぎ)を着ます。
12hitoe06.png


8.裳をつけます。
12hitoe07.png


9.唐衣(からぎぬ)を着ます。
12hitoe08.png
裳と唐衣をつける順番は、時代などによって逆になったりもするようです。
個人的に裳をつけた上に唐衣の方が好みだったので、この順番にしました。

これにて、完成です。

これだけで、15~16kgぐらいの重さがあったようです。
平安時代のお姫様……思ったよりも逞しい……(いや、実際には動き辛かったり、誰かに裾を持ってもらったりしてたのでしょうが)
それと、十二単は今でいうところのビジネススーツのような物です。
お姫様に仕える女房が着ます。
お姫様自身はこんなに着ないようです。
女房も、プライベートの時には身軽な格好だったと。
(まず女房になれる人がどこかの家のお姫様だしな……)

そして、髪形で一つ今回知った事。
12hitoe09.png
この、耳の横の部分の毛。
ここは、結婚するまでは切らずに伸ばしっぱなしにするのだそうです。
結婚したら切るのだとか。

葵「……え? 今までの絵を見ると、弓弦も紫苑姉さんも既に切ってるんだけど……。それに、紫苑姉さんは狩衣着てるから論外として、弓弦、袴から足出してるし、袿何枚も着てないし、そもそも色が……」
弓弦「ふぁんたじぃなのですから、野暮な事は仰らないでくださいませ、葵様」
紫苑はそのままだと思いますが、弓弦は今後こっそり訂正するかもしれません。

あと、座り方。
この時代、正座はまだ無かった(記憶曖昧なので、一般的ではなかった、かも……?)
なので
12hitoe10.png
女性は横座り。


12hitoe11.png
男性は立て膝で座っていたようです。
ただし、女性でも女房のように呼ばれたらすぐに動く必要がある人は立て膝で座っていたとか。


それと、現代でも「今日は誰とも会う予定無いし、きっちりした服なんて着てられないわー」みたいな感じで部屋でスウェット姿なんてあるわけですが。
平安時代にも似たような事はあったようで。
「源氏物語」常夏の巻でも、雲居の雁の姫君が「単姿でうたた寝していたら内大臣に見られて怒られた」なんてシーンがあったりします。

今回のモデルは「平安陰陽騒龍記」の紫苑で。
12hitoe12.png
紫苑「誰もいない時は、こういう恰好の方が楽なんだよねぇ、やっぱり」

なーんて事を言っていると……。

12hitoe13.png

こんな感じで、急に人に会わなきゃいけなくなったり。
(実際には「殿様(旦那)がお呼びです」とかなんでしょうけど、今回は師匠で)

さて、急いで人に会える恰好をしなければなりません。
けど、袴を穿いて、五衣着て打衣着て……なんてやってる時間は無い!
そんな時……

12hitoe14.png
とりあえず裳をつけて

12hitoe15.png
唐衣着て。

12hitoe16.png
こーんな事をする人もいたようですよ。
とりあえず裳と唐衣つけときゃオッケー! みたいな。

尚、この後紫苑は隆善に怒られると思われます。

そんなこんなで、十二単に関するレポートを終了します。
お付き合い頂き、ありがとうございました!
スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
最高の色合いはなんですか?
2017/05/24(水) 18:10:37 | URL | 消したいゴム #-[ 編集]
Re: タイトルなし
> 最高の色合いはなんですか?
私自身勉強中の身ですので、「この色合いが最高」と具体的な答えは避けて回答させて頂こうと思います。
衣装について書いている記事へのコメントですので、「衣装の配色」について述べさせていただきますね。

浅学故に想像の域を出ませんが、基本的には現代と同じように
・季節に合わせた色で
・TPOに合わせて
・自分に似合う色
を選び、各自のセンスで魅せていたのではないかと思います。
ただ、身分によっては使用してはいけない色もありましたので、現代よりも少しだけ制限が厳しそうな印象がありますね。

平安時代の貴族の服装ですと「襲(かさね)の色目(重の色目)」というものがありますので、もし創作や発表などで衣装の色を考える必要があるという事でしたら、インターネットや関連書籍で調べてみる事をおすすめします。
襲の色目をカラーで掲載している辞典などもありますし、それぞれの季節に着られていた配色を知る事ができると思います。
襲の色目でも季節や身分を考慮する必要はありますが、既に確立している配色ですので、間違いが無いのではないでしょうか?

以上で回答になっていれば良いな、と思います。
興味がおありでしたら、是非調べてみてくださいませ!
2017/05/24(水) 21:38:45 | URL | 小(管理人) #-[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック